Ride in Kyushu Day 66 (19/2/19) Saiki Castle Ruins 佐伯城跡

Saiki Castle Ruins 佐伯城跡
Battle Field at Hetsugigawa 戸次川の戦い
朝から雨、天気予報では夕方までやまず、午後は強くなるという。強い雨の中の峠越えは辛いので、今日は移動はせず、佐伯城跡に行った後は休暇日とする事にした。
城跡はそれ程遠くないので、雨合羽を着て、自転車で向かう。幸い城への登城口に文化会館の屋根付き駐輪場があったので、そこに自転車を停め、雨合羽を着て城に登った。

Saiki Castle Ruins 佐伯城跡

この城は江戸時代の佐伯藩の藩庁があった。関ヶ原の戦いにおいて、徳川に味方をしたい毛利高政に佐伯2万石が与えられ、以前からある佐伯氏の旧居城の栂牟礼城を廃して標高144mの八幡山に新たに山城を築いた。これが佐伯城で、明治の佐伯県の県庁になり廃城となった。毛利家も改易や移封も無く明治維新まで代々藩主を勤めた。
毛利高政は長州藩の毛利氏とは血縁の関係はない。豊臣秀吉に譜代として従事し、備中高松城か中国大返しの際、毛利との和睦の為の人質として毛利家にとどまった。この時に毛利輝元に気に入られ毛利姓を与えられ、それまでの森姓を毛利に改姓した。関ヶ原では初めは西軍に参加していたが、黒田如水の九州攻めの際に東軍へに寝返りの勧誘に応じて東軍に鞍替えをした経緯がある。
本丸への道は三本あった。登城の道が藩士が通勤に使ったというが、140mの高さまで毎日登ったのだろうか? そこそこ急な坂だった。毎日となるとさぞ足腰が鍛えられた事だろう。
城は山城でコンパクトな作りだ。江戸時代になってからの築城という事で、戦闘用というよりかは藩のシンボルと政務がメインだっただろう。2万石で小さな藩なので妥当な大きさだろう。三の丸、二の丸、本丸と北の丸で構成されている。それぞれがコンパクト。石垣は残っているので、当時の様子が想像できる。
生憎雨で、天守台からの景色は絶景とは言えないが、それでも、遠くまで見渡せる。
城訪問を終えた時点で雨足が弱くなって来ている。もう一度天気予報を確認すると、雨は弱まり午後2時過ぎにはあがると変わっていた。これぐらいなら、大分まで今からでも大丈夫と思い、予定変更し大分への移動を決行する事にした。
今日も峠越えのコース。また強く降って来た。強行した事を悔やんだが、もう戻れないので、雨が弱くなるのを願うだけだ。この状況なので、寄り道はせず、写真もそれほど取れなかった。昨日と同じように川沿いを国道が走っている。歩道があるところは歩道を進む。8割がた歩道があり、雨だが、リラックスして走れた。
沿道に人がいっぱいいる。今日は大分一周駅伝大会で、応援に人が大勢出てきている。その脇を走るのだが、暇な小学生に声援を受ける。
途中で吉四六の里なるものがあった。きっちょむと読む。小学生の頃きっちょむ話を聞いたのを覚えている。ここに住んでいた実在の人がモデルだったのか。ここには吉四六さんの墓もあるらしい。行かなかったが、標識があった。

Battle Field at Hetsugigawa 戸次川の戦い

もう一つ、思いがけず以前から気になっていた場所を見つけた。戸次川の古戦場跡。島津の九州制覇を目的に大友宗麟を攻めた。大友宗麟は豊臣秀吉に助けを求め、秀吉配下の四国勢を送り込み島津との戦いになった。天正14年(1586年) 4月の戦争なので、島津の九州での勢力は日増しに増大していった頃で、大友宗麟の府内を取ればほぼ九州全土が制圧できた。
四国お遍路自転車旅をした時に、讃岐の十河存保(そごう まさやす)のゆかりの城をいくつか訪れた。香川県出身なので十河存保には興味があって彼を取り扱った小説も読んだ。彼が戦死したのがこの戸次川の戦いだった。阿波の仙石秀久の無謀な作戦で土佐の長宗我部信親とともに討ち死にをした。書物には合戦の最中、十河存保は「今日の合戦は仙石氏の謀略のまずさによるといえども、恥辱は先手にあった将帥にあり、長宗我部信親引き返って勝負を決したまえ。存保加勢申さん」といい遺し、存保は馬に乗って走った。聞いた信親もともにとって返し敵の中に突入し、壮烈な戦死を遂げた。とある。この三人には興味があり、色々と本も読んだ。この戸次川がどんなところか頭の中で想像ていたが、それ以上に印象に残る様なところだった。ここを見て、更に頭の中で、当時の合戦絵図が浮かんでくる。気にはなっていたが、忘れていたので幸運だった。
ここから後10-15キロで大分に入る。もう1時間もかからない距離だ。雨もあがり、晴れ間が出てきている。大分が見えてきた。
明日は、大友宗麟の城の府内城に行く予定。

2コメント

  • 1000 / 1000

  • Kazu Saeki

    2019.02.19 15:15

    @sumito dohi気温は13度の表示だったが、あまり寒さは感じなかった。この冬は薄手のTシャツと長袖シャツ、それとウルトラライトダウンで過ごしてます。寒さに鈍感になったようだ。
  • sumito dohi

    2019.02.19 11:50

    雨の中の強行軍、お疲れ様でした。今日はさすがに肌寒かったのではないですか?ここの城跡には、結構昔に一度だけ行ったことがありますが、その時はもっと整備がされていなかった気がします。晴れていたら結構な眺望なんですよ。 きっと(想像ですが)自転車を停められた文化会館は閑散としていたんでしょうね〜(笑)